定食屋オーナー・よしみさんとの思い出⑦




前回の話はこちら↓

定食屋オーナー・よしみさんとの思い出⑥

2022年3月15日

1話目はこちら↓

定食屋オーナー・よしみさんとの思い出①

2022年3月2日
休業…?
よしみさんに
何かあったのかな
体調
崩したとか?
お客さんは
たくさん
来てたけど
実は経営が
厳しかったの
かな…
心がざわざわしたけど
次の予定も詰まっていて
お店の様子を
見に行くことはなかった
はぁ…
どうしたの?
元気ないね
「定食屋よしみ」
休業だって
えっ
そうなんだ
なんで?
最近訪問して
なかったから
わからない…
よしみさんの携帯に
連絡してみたら?
携帯電話の
番号知らない…
私はここ最近のもやもやを
Tさんに吐き出した
最近の私は
売上の高いお客様ばかり
優先して

よしみさんの店は
何度も素通りしてた
よしみさんが
大変なときに
私は何もできなかった
最低だよね…
うーむ…
えりたは最近
営業がんばってるなと
思ってたけど
まだまだ
ですなぁ〜
え…
えりたの仕事は
お客と仲良く
なることじゃないし
一人のお客様に
深入りすること
でもない
「広告売って利益出す」
それだけ
なんですよ?
売上の高いお客は
それだけえりたに
期待してるんだから
優先させるのは
当然のこと
よしみさんの休業は
残念だけど
えりたにできることは
何もないよ
そっか…
そうだよね…
でもやっぱり よしみさんが
気になってしまい
私は手紙を出した
休業中だから
この手紙が読まれるかは
わからないけど…
それからしばらくするとーー
えりたさん?
よしみです
よしみさんから
電話がかかってきた

休業の理由はわからず…

休業の張り紙を見かけてびっくりしましたが、結局お店の様子を見に行くことができませんでした。しばらく訪問していなかった気まずさと、次の予定が詰まっていたこともあり、車を停められなかったのです。

「自分がやるべきこと」はなんだろう

帰宅後、Tさんにもやもやした気持ちを吐露すると「えりたの仕事はお客様一人に深入りすることではない」と一喝されました。さまざまな状況の顧客を担当するなかで、売上の高い顧客を優先させるのは営業として当然のこと。そして休業したよしみさんに対し気を揉んだところで、私にできることは何もないと気付かされます。

私がやるべきことは「広告を売って利益を上げること」。それ以上でもそれ以下でもありません。私のよしみさんに対する気持ちはビジネスパートナーとしての距離感ではなかったのかも…と考えるようになりました。

手紙を出してみた

それでもやはりよしみさんが気になってしまい、私は手紙を出しました。あくまで求人広告営業として「広告でお役に立てることがあればご相談ください」と一線引いた内容にしました。休業中なので手紙に気づかないかもな…と思いましたが、なんとよしみさんから電話がかかってきたのです。つづく…。